2020.03.31

「まち・ひと・こころが織り成す京都遺産」認定テーマについて

「まち・ひと・こころが織り成す京都遺産」認定テーマについて,以下のとおり認定しました。(令和2年3月31日)

 

認定テーマ 京の商いと祇園祭を支えるまち
認定理由

 祇園祭の山鉾が四方に見え,「鉾の辻」とも称される四条室町。また,下京の中核と認識され,「札の辻」或いは「四条町の辻」と呼ばれた四条新町。京都が商工業都市として発展する中心的役割を果たしてきたこれらの界わいは,商いのまちとして歴史を刻み続け,応仁の乱により中断した 祇園祭も町衆の手で再興を遂げた。ひと,もの,情報が交流し,商いと住まいが共存するこの地には,自治の気風と文化芸術に親しむこころが培われてきた。いまも京都の中心として賑わい,数百年に亘る伝統とそれを受け継ぐこころが息づいている。

主な構成遺産

山鉾町,京町家,路地,町会所,六角堂,室町通,新町通,市中の山居,錦市場,京都芸術センター,円山・四条派,山鉾巡行,宵山・屏風祭,懸装品など  

※そのほか多くの文化遺産がある。

   
認定テーマ 京と大阪をつなぐ港まち・伏見
認定理由

 良質の伏流水と豊かな自然に恵まれた伏見は,古くから農耕が営まれ,豊穣を願う稲荷信仰の発祥の地とされ,平安時代には貴族の別荘・景勝の地として知られた。太閤秀吉による伏見城築城後,城下町・水運の拠点として栄え,その後も,大阪とつながる水路や街道が集まる港町・宿場町として発展した。幕末の戦禍の後,近代化が進む中,酒造りを中心に産業のまちとして復興を遂げる。激動の歴史の舞台である伏見には,数多くの史跡や風情あるまちなみとともに,魅力あふれる伝統文化がいまも息づいている。

主な構成遺産

伏見港公園,十石船,三十石船,三栖閘門,巨椋池,伏見街道,御香宮神社,清酒,酒蔵群,藤森神社駈馬,三栖の炬火祭,伏見人形,指月伏見城,木幡山伏見城,城下町,まちなみ,深草遺跡,稲荷山,伏見稲荷大社,伏見山荘・伏見殿,伏見桃山陵など

※そのほか多くの文化遺産がある。